岩手県における編組品(へんそひん)と言うと、
県北地方における笹のように細くしなやかな鈴竹細工(すずたけざいく)が有名です。
一方、北海道に次ぐ面積の広さで、竹に限らず、
ぶどう蔓やくるみの樹皮等、様々な素材が採取できる岩手県において、
それを細工する人々がいます。
県内全域で良質な材を自ら選別し、採取しています。
編み始める前の手間を惜しまないことと、
独自のデザイン性とかごに至るまでのアプローチで
他の手提げとはあらゆる面で一線を画していると言えます。
こちらはその中でも沢胡桃(サワグルミ)の樹皮を使用した手提げです。
くるみの樹皮を幅広めに裂き、シンプルな平織で編んでいます。
縁や持ち手、接続部分は表皮が見えるよう編みこんでいます。
持ち手の芯にはあけび蔓が使われています。
編み方自体はシンプルですが、
左右の色が反転しているように編んでいるため、目を引きます。
それぞれまったくかごの表情が変わります。
底部分も同様に左右反転しているように見えます。
横幅41cm程度と比較的横長なかごと言えます。
そのシルエットはもちろんのこと、遠くから見ても、
目を引くそのデザインには樹皮細工という範疇を抜けた楽しさがあります。
このかごを見ていると、技法や伝統にとらわれすぎず、かごはもっと楽しんでよい、
今を生きる人たちが肩の力を抜いて、編組品をもっと楽しんでよいと
教えてくれるような気さえするほどです。
サイズ/重量
約41x14x高さ21(取っ手付き高さ35)cm/480g
天然素材を使った職人手作りの為、一つ一つの形・風合い・色味が若干異なります。
予めご了承いただいた上でご購入いただけると幸いです。表示サイズ、重量などは目安となります。
お取り扱いについて
・ささくれや破片でお体や衣類などを傷めないようご注意ください。
・水に濡れたらカビが生えないよう、できるだけ水を切り、できればふき取り、
日陰の風通しのいいところで乾かすようにしてください。