富山県/すげ(菅) 菅笠 三度笠 竹骨 48cm
笠 / 帽子 / 履き物
8,000円(税込8,800円)
サイズ(外寸) / 重量
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上記のサイズは弊店への入荷分総量のうち、その中間値を表示しており、あくまで目安となります。自然素材を使った手作り品のため、表記サイズから2-3cm前後するものもございます。
収納するところがお決まりの際などは、サイズに余裕を持ってご注文いただきますよう、お願いいたします。
また、ひとつひとつの形・風合い・色味も異なります。
予めご了承いただいた上で、ご注文下さい。
お取り扱いについて
ささくれや破片でお体や衣類などを傷めないようご注意ください。
どの素材においても、できるだけ戸棚などにしまいこまず、風通しのよい場所で保管するようにしてください。
保管の際は、直射日光を避け、湿気の溜まらない、なるべく高い場所に置くと良いです。
雨や水に濡れたら乾いた布で拭き取り、風の通る日陰や室内でよく乾かしてください。
ほこりが溜まらないよう、たわしやブラシなどを使った定期的なブラッシングをおすすめします。

富山県高岡市は菅笠(すげがさ)の産地として知られており、
菅笠製作技術は国の重要無形民俗文化財ともなっています。
現在では作る方が高齢になり、出荷量も少なくなってきています。
昔ながらの日本に生えている植物を使っての道具は、
日本人の暮らしに合わせて作られています。
昔は田植えや農作業をするときには必需品とされていました。
長時間太陽の下で作業する時にも通気性が良く、
雨が降っても広い範囲を守ってくれる笠。
日本人の暮らしにとってなくてはならかったことが想像できます。
こちらのページでは、産地で「三度笠(さんどがさ)」と呼ばれるタイプをご紹介します。
時代劇などでもよくご覧になる方も多く、菅笠の一般的なイメージの一つとなる形です。

三度笠の名前の由来は、江戸時代に江戸・大阪・京都を月に定期的に三度往復していた
飛脚(現在の郵便や宅配業者)たちが被っていた笠だったためと言われています。
その距離を走っていたのだというから驚きです。
きっと途中で雨に降られたり、強い日差しに晒されることも多かったことと想像します。
そんな旅のお供として、しっかりと大ぶりで深さもあるこの三度笠は心強い味方だったに違いありません。
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菅笠製作用に栽培し、梅雨明けに刈り取った「すげ」をよく乾燥させます。美しいクリーム色になります。 -
中心からは女竹(めだけ)という種類の竹を骨にして、そこにすげを巻きつけています。また、水が編み目に流れていくよう、中心部分には水をはじく茶色い紙がはさまれています。 -
内側の編み目です。横方向に竹骨を経由しながら、編みつけています。 -
内側の横方向に対して、外側は材料のすげを縦方向に敷き詰めて並べています。 -
それを糸で細かく編みつなぎ、一つの笠を作っていきます。とても繊細な仕事ぶりが伝わってきます。これを縫える方が年々減っているとのこと。 -
縁を外側から見たところです。細い竹がぐるっと回してあり、芯材と結ぶことで縦方向のすげをしっかりと抑えています。縁の芯材には真竹を使用しています。 -
内側の縁作りも見事で、縦方向のすげを畳み込みつつ、編み流していきます。 -
頭に取り付ける部分、写真左の「丸当て(まるあて)」と、写真右の「五徳(ごとく)」があります。丸当ては読んで字の如く、頭に当てる(のせる)ようにして使います。五徳は頭にスポッとかぶるようなイメージです。五徳は男性でもかぶれるよう、少し大きめの作りです。(こちらは菅笠「浅山」を使用した写真です。) -
「丸当て」には耳にかける縄がついています。この縄をねじって8の字にして使ったほうが安定します。 -
片方の縄には、このように綿の紐が取り付けてあります。これを使って、あごに結びつけます。 -
丸当てと笠本体を4箇所で留めています。このように結束バンドを使用しています。こちらは切らないようお気をつけください。 -
こちらが五徳をつけたときの様子です。同様に綿紐が片側に付いています。かぶる部分、少し大きめの円周なので、大きい場合はタオルや手拭いなどを挟んで調節されると良いと思います。
また、取り付ける「丸当て」と「五徳」も同様にお伝えすると、
- 男女や頭の形やサイズを問わず取り付けられるのが「丸当て」
- スポッとかぶれるフィット感がお好みなら「五徳」
丸当に比べると、五徳自体に高さがあるので、笠を若干ですが浅くかぶるようになります。
丸当ては高さがないため、笠の中に頭が深く入ります。
※通常は「丸当て」タイプでお届けとなります。「五徳」をご希望の方は、備考欄にその旨ご記入ください。
備考欄に何も記載がない場合は、自動的に「丸当て」仕様でお届けします。

軽くて風通しよく涼しいと昔から使われている菅笠は、水や雪もはじいてくれます。
土や泥で汚れたら、水でも洗えます。洗い終わったら、風通しの良いところに引っ掛けてよく乾かしてください。
この三度笠は舞台衣装などでもよくご利用いただいています。
本格的にお遍路をまわったり、旅のお供にもいかがでしょうか。
ご家庭用には少々大振りかもしれませんが、しっかりと日差しから守りたいという方は、こちらもよろしいかもしれません。
昔からの富山県のすげと竹骨仕様の三度笠、ぜひお使いください。
